導入
まず、RM-G278Rの特徴をざっくり整理すると「レグザ初の4K Mini LED×量子ドット」「4K/160HzとフルHD/320Hzのデュアルモード」「USB-C 90W給電+KVM対応」という3本柱のゲーミングモニターです。
ハイエンド寄りの価格帯ですが、そのぶん映像クオリティとゲーム向けの機能がかなり盛り込まれているので、「1台で画質と勝ちやすさを両立したい人」に向いたモデルと言えます。
2~3台モニターを並べるスペースはないけど、FPSもRPGも動画視聴も全部こなしたい、という欲張りなゲーマーほど相性が良い印象ですね。
さらに、USB Type-C 1本でノートPCの映像出力と最大90W給電までこなせるので、在宅ワーク用ディスプレイとしてもかなり使い勝手が良さそうです。
下の表に、まずはざっくりスペックと特徴をまとめておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー / 型番 | TVS REGZA / RM-G278R [27インチ] |
| パネル | 4K Mini LED(1152分割)+量子ドット搭載 Fast IPS |
| 解像度 / リフレッシュレート | 4K/160Hz または フルHD/320Hz のデュアルモード |
| HDR規格 | VESA DisplayHDR 1400 対応(ピーク輝度 1400cd/m²以上) |
| 色域 | DCI-P3 99%カバー |
| 応答速度 | 1ms (GTG)、Adaptive-Sync対応 |
| 端子類 | HDMI×2、DisplayPort×1、USB Type-C(最大90W給電)、USB-A×2、USB-B×1、ヘッドホン端子 |
| スタンド | 高さ・チルト・スイーベル・ピボット対応のフルアジャスタブル |
| スピーカー | 非搭載 |
| 実売価格目安 | 税込 約132,000円前後(発売時) |
RM-G278Rのレビュー
ここからは、家電販売店スタッフ目線の「私」が、RM-G278Rのポイントをもう少し掘り下げてレビューしていきます。
まず一番のキモになっているのが、レグザ初の「4K Mini LED+量子ドット」のブラックワイドアングル液晶パネルです。
バックライトが1152分割でエリアごとに制御されるので、明るい部分と暗い部分のコントラストがしっかりつき、DisplayHDR 1400に対応するだけあってHDRコンテンツの立体感がかなり期待できます。
DCI-P3 99%カバーの広色域なので、ゲームのネオンカラーや炎のグラデーション、夜景なんかも色つぶれしにくく、レグザらしい「色の気持ちよさ」が味わえる設計ですね。
さらに、Fast IPSパネル+広視野角シート+低反射コートという組み合わせで、上下左右178度の視野角と、光沢寄りのクリアさを残しつつも映り込みを抑えたバランスになっています。
光沢パネルの映像のキレは好きだけど、反射が気になる…という方にとっては、ちょうど良い落としどころです。
ゲーミング機能として注目したいのが「デュアルモード」です。
4K/160Hzと、フルHD/320Hzを切り替えられるので、
・グラフィックのきれいなRPGやオープンワールド → 4K/160Hz
・勝ちを狙いたいFPSやレースゲーム → フルHD/320Hz
というふうに、ジャンルごとに最適なモードを使い分けできます。
モニターを2台置くスペースがないけど、画質もフレームレートも妥協したくない人にとっては、かなり強力な一台だと思います。
応答速度は1ms(GTG)、Adaptive-Sync(HDMI 2.1 VRR含む)にも対応しているので、フレームレートが高くても残像感やティアリングを抑えやすい仕様です。
ここに、レグザのテレビで培った画質モード(FPS / RTS-RPG / MOBA / レーシング+標準 / 映画 / スポーツ / リーディング)が8種類用意されていて、さらに自分好みの設定を3つまで保存できるプレイヤーモードも搭載されています。
モニターのガンマや色温度調整が苦手な方でも、プリセットを切り替えるだけで「それっぽく見える」のがレグザらしい強みですね。
接続面では、HDMI×2、DisplayPort×1に加えて、USB Type-C(DP Alt Mode / 最大90W給電)がかなり便利です。
ノートPCをUSB-Cケーブル1本でつなげば、映像・音声・給電が完結するので、在宅ワーク→ゲームへの切り替えがとてもスムーズになります。
さらにUSB-A×2とUSB-B×1によるハブ機能とKVMにも対応しているので、ノートPC+デスクトップPCという構成でも、キーボードとマウスを1セットで共有しやすいのもポイントです。
スタンドは「高さ調整10cm・チルト・スイーベル・ピボット」のフルアジャスタブル仕様で、モニターアームがなくてもかなり柔軟にポジション出しができます。
重量は約7kgとやや重めですが、そのぶんスタンドがしっかりしていて、27インチ4Kとしては安心感のある作りです。
スペックをざっと整理すると、こんなイメージです。
| カテゴリ | RM-G278R のポイント |
|---|---|
| 画質 | Mini LED 1152分割+量子ドット、HDR1400、DCI-P3 99%でハイエンドクラスの映像クオリティ |
| ゲーム性能 | 4K/160Hz と FHD/320Hz のデュアルモード、1ms応答、Adaptive-Sync対応 |
| 使い勝手 | USB-C 90W給電、USBハブ&KVM、フルアジャスタブルスタンド |
| その他 | スピーカー非搭載、重量約7kg、レグザメンバーズ登録で保証最大3年 |
RM-G278Rユーザーの口コミ紹介
次に、実際のRM-G278Rユーザーの声としてよく挙がりそうなポイントを、悪い口コミ・良い口コミの両方の角度からまとめてみます。
悪い口コミ
・「スピーカーがついていないのが不便」
・「本体が重くて、取り回しが大変」
確かに、スピーカー非搭載なので、音を出すにはヘッドホンや外部スピーカーが必須になります。
ただ、正直なところモニター内蔵スピーカーの音質はどのメーカーもあまり期待できないので、「どうせ別でスピーカーを使う」タイプの方には、不要なコストを削った割り切りと見ることもできます。
重量についても約7kgあるので、頻繁に位置を動かしたい人には向きませんが、そのぶんスタンドはかなりしっかりしており、フル可動スタンド込みでの安定感は高いです。
良い口コミ
一方で、良い口コミとして挙がりそうなのはこんな点です。
・「HDR1400+Mini LEDのおかげで、暗いシーンの黒と明るいハイライトのメリハリがすごい」
・「4K/160HzとFHD/320Hzをゲームによって切り替えられるので、1台で幅広く遊べる」
・「USB-C 1本でノートPCの映像出力と充電が両方できるのが想像以上に便利」
・「レグザの画質モードが優秀で、FPSやRPG向けのプリセットを切り替えるだけで見やすくなる」
・「スタンドの調整幅が広くて、長時間プレイしても首や肩が楽」
ネガ・ポジ両面ありますが、「外部スピーカー前提」「設置場所はある程度固定」という前提さえ許容できれば、かなり満足度の高いモニターになりそうです。
スマート伊藤(Ito)としての結論
家電販売店スタッフとして、そして家でゲームもする私の率直な結論としては、「予算が許すなら、かなり“攻めた”1台」だと感じています。
13万円クラスのゲーミングモニターは決して安くありませんが、Mini LED 1152分割+量子ドット+HDR1400という時点で、映像部分はかなり本格的なハイエンド寄りです。
そこに、4K/160HzとフルHD/320Hzのデュアルモードが乗っているので、「きれいなだけの4Kモニター」や「リフレッシュレートだけ高いフルHDモニター」とは、方向性が少し違う存在だと思います。
個人的に一番刺さったのは、「1台で画質モードもリフレッシュレートも切り替えられるから、使い回しが効く」という点です。
平日はUSB-C 1本でノートPCをつないで在宅ワーク用ディスプレイとして使い、仕事終わりにそのままゲーム機や自作PCでゲームモニターとして使う、という生活スタイルだと、この1台の恩恵をかなり強く感じそうです。
もちろん、気になるポイントがゼロではありません。
・スピーカー非搭載
・重量約7kg
・価格が13万円クラス
このあたりは、人によってはマイナスに見えるところです。
ただし、モニターのスピーカーはどうせ外部スピーカーを使う、という方にとってはむしろ「削って正解」の部分でもありますし、重さについてもフル可動スタンドでがっちり支えることを考えると、プラスにもマイナスにもとれる要素です。
価格については、「4K/160Hz+FHD/320Hz」「Mini LED+量子ドット+HDR1400」「USB-C 90W+KVM」といった要素を個別に見ていくと、正直なところ妥当~やや攻めた価格帯、という印象です。
安さ重視であれば、同じ27インチ4KでもMini LEDなし・HDR400クラスのモデルを選ぶべきですし、レグザの中でも下位のRM-G277Rなど、もう少し価格を抑えた選択肢もあります。
逆に「せっかくならレグザ初のMini LEDモデルを体験したい」「4Kと320Hzの両方を1台で済ませたい」という方にとっては、納得感のある投資になりやすいと思います。
私スマート伊藤(Ito)としては、
・ゲームは幅広いジャンルを遊ぶ
・外部スピーカーやヘッドホン環境は既に持っている
・ノートPCとデスクトップPCを併用している、または今後そうしたい
このあたりに当てはまる方には、「RM-G278Rはかなり“アリ”」と言い切ってしまっていいかなと感じました。
逆に、
・とにかく安い4Kモニターが欲しい
・モニター内蔵スピーカーだけで完結させたい
・頻繁に位置を動かすから、軽いモニターがいい
という方には、別のモデルをおすすめします。
誇大な言い方は避けると、「全部入りに近いけど、ちゃんとゲームに振り切った高級モニター」という立ち位置です。
レグザのテレビで培われた映像ノウハウをそのままゲーム側に持ち込んだような作りなので、画質もゲーム性能も妥協したくないこだわり派の方には、しっかり刺さる1台だと思います。
まとめ
RM-G278Rは、レグザ初の4K Mini LED×量子ドットを採用した27インチのゲーミングモニターで、「4K/160Hz」「フルHD/320Hz」のデュアルモードを備えたかなり攻めた構成のモデルです。
HDR1400対応の高コントラスト、DCI-P3 99%の広色域、Fast IPS+広視野角シート+低反射コートと、画質面だけ見てもかなり本格的な仕上がりになっています。
・Mini LED 1152分割+量子ドットによるHDR1400の映像美
・4K/160HzとFHD/320Hzを切り替えられるデュアルモード
・USB Type-C 1本で映像出力+90W給電、USBハブ&KVM機能
・レグザのテレビ開発ノウハウを活かした8種の画質モード+プレイヤーモード
・フルアジャスタブルスタンドによる使いやすい設置性
といったポイントが噛み合っていて、特に「PCゲームもコンソールゲームも、在宅ワークも1台でこなしたい」という人には非常に相性が良い印象です。
一方で、スピーカー非搭載・重量・価格といった要素は人を選ぶので、「内蔵スピーカー必須」や「とにかく安さ重視」の方は、同シリーズの別モデルや他社のエントリー機も検討した方がいいでしょう。
総合すると、RM-G278Rは「映像美とゲーム性能の両方をしっかり取りにいったレグザらしいハイエンドゲーミングモニター」として、こだわり派のゲーマーや家電好きにおすすめしやすい1台だと感じました。




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